移動平均線には、様々な活用法があります。
数多くのトレーダーが重要視しているテクニカル指標なので、移動平均線のシグナル通りに相場が動くことが多いのが特徴です。
設定項目もシンプルなので、初心者の方も活用しやすいと言えるでしょう。
- 移動平均線の活用法
- 移動平均線を用いたインジケーターの一例
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移動平均線の活用法
移動平均線は、1本を活用する場合と複数本を活用する場合があります。
はちわれ
- 1本を活用する
- 移動平均線の乖離率
- グランビルの法則
- 2本を活用する
- ゴールデンクロス/デッドクロス
- 3本以上を活用する
- パーフェクトオーダー
- 12本を活用する
- GMMA(複合型移動平均線)
移動平均線という1つのテクニカル指標のみで相場判断をするのは難しく、おすすめできません。
複数のテクニカル指標と組み合わせて、より詳しい相場分析をすることが重要です。
移動平均線の乖離率
移動平均線と相場の関係性として、「為替レートが移動平均線から大きく乖離すると、移動平均線に戻る(引きつけられる)力が働く」という特徴があります。
つまり、移動平均線から為替レート(ローソク足)が大きく乖離している状況が続いている場合、反発する可能性が高いと言えるわけです。
この特性を利用したのが「移動平均線乖離率」です。
移動平均線乖離率は、移動平均線から為替レートが何%乖離しているかを示すテクニカル指標です。
また、エンベロープを利用して「〇本目のエンベロープを超えたら逆張り」といったトレードを行うトレーダーもいます。
はちわれ
便利で分かりやすいインジケーターなので、ぜひ一度確認してみてね!
乖離率をサインでお知らせするインジケーター「K-Checker」
グランビルの法則
グランビルの法則は、ジョセフ・E・グランビル(Joseph E. Granville)氏が考案しました。
1本の移動平均線と為替レート(ローソク足)の位置関係や動きを分析し、買いや売りのサインを各4つ(合計8つ)のパターンで表しています。
各パターンは以下のとおりです。
- 移動平均線が上昇/水平&ローソク足が移動平均線の下にある
- ローソク足が移動平均線を上抜けした時
- 移動平均線が上昇&ローソク足が移動平均線の上にある
- ローソク足が一時的に移動平均線を下に抜け、その後再び価格が上昇した時
- ローソク足が下降し、移動平均線に近づくも下に抜けない時
- 移動平均線が下降&ローソク足が移動平均線の下にある
- ローソク足が下降し、移動平均線と大きく乖離した時
- 移動平均線が下降/水平&ローソク足が移動平均線の上にある
- ローソク足が移動平均線を下抜けした時
- 移動平均線が下降&ローソク足が移動平均線の下にある
- ローソク足が一時的に移動平均線を上に抜け、その後再び価格が下降した時
- ローソク足が上昇し、移動平均線に近づくも上に抜けない時
- 移動平均線が上昇&ローソク足が移動平均線の上にある
- ローソク足が上昇し、移動平均線と大きく乖離した時
ゴールデンクロス/デッドクロス
赤:短期線
青:長期線
ゴールデンクロス/デッドクロスは、2本の移動平均線を使って分析します。
移動平均線の期間は、短期線と長期線を用います。
例)短期:25本 長期:75本
ゴールデンクロスは、「短期線が長期線を上抜いた時」を指す言葉です。
「直近の価格変動が全体の価格変動よりも上昇方向にある」と見ることができるので、買いのサインと捉えることができます。
また、デッドクロスは「短期線が長期線を下に抜けた時」を指します。
「直近の価格変動が全体の価格変動よりも下降傾向にある」と分析できるので、売りのサインと考えることができます。
- ゴールデンクロス
- 短期移動平均線が長期移動平均線を上に抜けた時
- デッドクロス
- 短期移動平均線が長期移動平均線を下に抜けた時
はちわれ
あくまでも判断材料の一つとして見て、他のテクニカル分析と組み合わせて分析することが大事だね。
パーフェクトオーダー
赤:短期線
緑:中期線
青:長期線
パーフェクトオーダーは3本以上の移動平均線を用いて分析します。
移動平均線の期間は、短期、中期、長期です。
例)短期:25本 中期:75本 長期:200本
パーフェクトオーダーは、3本以上の移動平均線が同じ傾きで、指定の順序に並んでいる状態を指します。
トレンドの状態を確認することが多く、サインとしては以下のとおりです。
はちわれ
- 3本以上の移動平均線が全て上昇方向であること
- 上から短期線、中期線、長期線の順に並んでいること
- 3本以上の移動平均線が全て下降方向であること
- 上から長期線、中期線、短期線の順に並んでいること
パーフェクトオーダーは、短期間のトレンドや価格変動では発生しません。
パーフェクトオーダーが発生した場合、強いトレンドがしばらく続く可能性が高いと考えられます。
はちわれ
はちわれが作ったんだけど、使いやすく、分かりやすくなるように頑張りました!ぜひ確認してみてね。
もうパーフェクトオーダーを見逃さない!「PerfectOrder」
GMMA(複合型移動平均線)
青:短期線グループ
赤:長期線グループ
GMMAは複合型移動平均線とも呼ばれる移動平均線です。
はちわれ
基本的には短期グループと長期グループの2色展開だよ。
GMMAは12本の指数移動平均線(EMA)を用いて相場分析を行います。
トレンドの状態を分析することが多く、視覚的に分かりやすいのが特徴です。
GMMAでは、ゴールデンクロスやデッドクロスよりも「移動平均線の並びや位置関係、形状」などを重視します。
GMMAで使用する期間は決まっています。
短期線3、5、8、10、12、15
長期線30・35・40・45・50・60
GMMAの分析ポイントは、以下のとおりです。
- 上昇トレンド
- 上から短い期間→長い期間の順序で移動平均線が並んでいる時
- 下降トレンド
- 上から長い期間→短い期間の順序で移動平均線が並んでいる時
はちわれ
GMMAは短期線グループの期間がかなり短いので、戻り売りや押し目買いのポイントではパーフェクトオーダー状態が崩れやすいんだ。
- 個々の移動平均線同士の距離
- トレンドが強い:距離が長い
- トレンドが弱い:距離が短い/重なっている
- 短期線グループと長期線グループの距離
- トレンドが強い:距離が長い
- トレンドが弱い:距離が短い/重なっている
- 転換する可能性がある
- 短期線グループと長期線グループが同時期にねじれた時
- 2つのグループがクロスし、グループの順序が転換/グループが収束しロープ状になった時
- トレンドが継続する(押し目買い/戻り売りのチャンス)
- 2つのグループがクロスするも、長期線は収束せず、短期線を弾き返した時
移動平均線を活用する5つの方法 まとめ
いかがでしたでしょうか。
一言に移動平均線と言っても、様々な活用法や分析方法があります。
トレードスタイルによって必要な情報が異なるので、必要な情報が読み取れる分析方法を活用していきましょう。